84頁目 「ノスタルジー」より

 

 

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まだ、たまってる。

 

 

 

ふしぎ。ふしぎ。不思議だ。

 

 

やはり、ひとりがよかった?

 

よかった。

 

 

ゆるせる。だって家族だもの。

 

ゆるしてあげなきゃいけない。

 

そういう、存在なんだもの。

 

だって、どうでもいい。

健やかに、生きててくれれば。

 

そこに、いてくれてれば。

 

そこに、あれば。

 

やはり、環境は劣悪だけれど。

 

やっぱり、うるさいのは変わらないの。

 

ひとりになる時間がほしいかも。

 

家族は大切だけれど。

 

やはり一緒には住みたくはないね。

 

ふしぎだ。

 

 

 

 

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知っている。

何が悪くて、何がいけないか。

知っている。

人はどう思うのか。

 

知っている。

 

だって、分かりやすく記してくれてたから。

分かりやすく物語にして。

分かりやすく動画もできて。

分かりやすく心理学という学問もあって。

 

しってはいる。

 

 

ただ、すぐには気付けない。

 

だって、体験してないもの。

経験してないもの。

 

だれも、教えてはくれなかった。

だれも、見てはくれなかった。

だれも、寄り添ってはくれなかった。

 

その時その時に、わたしはひとりで。

ひとりで、向き合った。

ひとりで、自分をなぐさめて。

 

ひとりで。